1953(昭和28)年から約10年間、2ドアクロスシートの特急車両として
活躍した京阪1800系です。

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1979年8月

車体は先に製造された、吊り掛け車1700系のスタイルを踏襲していますが
カルダン駆動方式を採用、営団300形や東急の初代5000系などと共に
いわば高性能車のパイオニア的存在として、鉄道史に残る車両でもあります。

ちょうどデビューの頃は日本でテレビ本放送が始まった事と重なり
翌年には、この画像の1801号と1802号にテレビが搭載され、「テレビカー」の嚆矢となりました
(但し鉄道車両に初めてテレビが設置されたのは、京成電鉄1600形「開運号」が数ヶ月早い)。

私が沿線に居たころは、既に画像のように一般色・3ドアロングシート化されて細々と普通列車や支線運用に
就く姿しか目にしていませんが、古めかしい車体なのに新しい車両と同じような音がすることに
不思議な思いをしたものでした。車内は記憶違いかも知れませんが、特急時代そのままのピンク色の内装に
この形式だけ赤いモケットのシート(京阪のロングシートの標準は緑だった)が目立ったように思います。

1981(昭和56)年、昇圧を前に廃車となっています。